こんにちは。大阪府八尾市の陽だまり鍼灸整骨院 院長の森川です。
今回は膝に水が溜まった時はどうすれば良いのかについてお話しさせて頂きます。
先日、出掛けた際に喫茶店で休憩をしていたら隣の席からこんな会話が聞こえてきました。
「昨日また膝が痛かったから病院に行って水抜いてもろたわ」
「あんたこの前も抜いて貰ってなかった?クセになってんちゃうか?」
「そうやねん!でも抜いてもろたら楽になったわー」
と60代くらいの女性同士でお喋りされていました。
この方が言っていた「膝の水を抜いた」とか「クセになる」といった事をよくお聞きしませんか?
当院に来られる患者さんでも「前に水を抜いて貰った事はあるけどあれってクセになるんですよね?」といった質問をされる事があります。
クセになるって聞くしなんとなく取らない方が良いのかなと思っていませんか?
そもそも水ってなんで溜まるのか?
そこで、まずは膝の水についてお話ししたいと思います。
膝に溜まる水の正体とは?
膝に溜まる水の正体は「関節液」と呼ばれるものです。
この関節液は関節包と呼ばれる膝を覆う袋の様な物の中に溜まっており、膝が動く際に骨同士が滑らかに動くように潤滑油の役割をしています。
ですので、関節液自体は通常の場合でも少量ですが溜まっているのです。
この関節液は新しい物が産生され、古い物は吸収されるといった様に、常に循環しています。
しかし、膝をなんらかの原因で痛めてしまった時に、炎症が起こる事で関節液の産生が吸収よりも多くなり関節液が多くなった結果、水が溜まっているという状態になってしまいます。
膝の水は抜くべきか?
膝の水が溜まった場合すぐに抜くべきなのかですが、こちらはその時の状況によるといったところです。
水が溜まった事で膝の痛みが強くなり生活に支障をきたす程のものであれば、一旦水を抜いてしまって痛みを治めても良いと思います。
しかし、生活に支障のない場合は無理に抜く必要はありません。
そもそも、先ほども言った様に膝に炎症が起こった事によって水が溜まるのであれば、炎症が続いている限りは水を抜いてもまたいずれ溜まっていくでしょう。
水を抜く・抜かないいずれにせよ、炎症に対する治療は行わなければいけません。
冒頭の会話でクセになったんちゃうかと仰っていましたが、この方の場合も炎症に対しての治療を行わなかった事が原因で繰り返し水を抜かなければならず、その事で水が溜まるのがクセになっていると勘違いされたのです。
膝の水がクセになる方の特徴
膝に水が溜まる原因はたくさんあります。
その中で私の経験上、「変形性膝関節症」の方で、それに加えてお体全体の歪みが有る方は水が溜まりやすいように感じます。
これは膝の変形による膝への負担増加に加えて、体の偏った使い方による負担がプラスされて炎症が起こる事が推測されます。
膝に水が溜まらないようするには
ご自身で出来るケアとして、膝に負担を掛けたなという日は(いつもより多く歩いた・曲げ伸ばしの動作が多かったなど)5〜10分ほど氷水を使用してアイシングをして下さい。それ以外の日はお風呂でしっかり温まって体全体の血流を良くするようにしましょう。
また、ご自身でケア出来ない範囲の事は治療院でケアをしておく事も大切です。
当院ではお体の歪みを整えて、膝への負担を体全体でカバー出来る様にして膝の負担を減らす事を行っております。
また、水が溜まってしまっている場合でも、炎症に効果があるヨーロッパ製の電気治療器などを用いた治療が可能です。
もし、膝の水がクセになっている方は、お近くの信頼できる治療院へ行かれる事をおすすめします。
当院が近くの場合は早めにご相談いただければと思います。
今回は膝の水についてお話しさせて頂きました。
次回は膝の水がクセになった方の改善ストーリーをお話しさせて頂きます。
(監修:柔道整復師 鍼灸師 森川伸弥)
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