皆さんこんにちは。大阪府八尾市の陽だまり鍼灸整骨院 院長の森川です。
今回は右の股関節の痛みでお悩みだった60代女性Nさんの体験談をご紹介します。
O脚改善のためにインソール（中敷）を購入
６０代女性のNさんは、ある日買い物へ出掛けた際に「無料姿勢測定」のイベントを行っているお店を見かけたそうです。
少し姿勢について気になっていた事もありしばらく様子を見ていると、店員さんから測定をすすめる声掛けがあった事で、測定をお願いしました。
姿勢の測定は立った状態の写真を撮って測定する機械と、測定器の上に立って足のどこに体重が掛かりやすいかを測定する２種類の方法で行ったそうです。
測定の結果を店員さんから説明され、NさんはO脚になっていると言われたとの事でした。
それまで自身がO脚ではないかと感じていたNさんは、そこでO脚であると測定された事に不安を覚えたそうです。
そして、店員さんに測定結果を含めてしばらくお話しされた後に、「オーダーメイドのインソールを作る事で改善しますよ」と言われたとの事でした。
インソールを使用するだけでO脚の改善になるなんて思いもしなかったNさんは、高いとは思ったものの説明を聞いて納得したことで購入を決められました。
１時間ほどで出来上がったインソールを靴に敷いて履いてからもう一度姿勢測定をした際には、変化を感じてとても嬉しかったそうです。
それから出掛ける際はインソールを敷いた靴を履いていたそうですが、使用を開始してから１週間ほど過ぎた頃に右の股関節の痛みが出始めました。
最初は少し痛いなと感じる程度で気にもしていなかったものが、徐々に痛みが強くなったことで不安を感じて近所にある当院にご来院いただきました。
股関節の痛みの原因とは
まずはNさんのお体の状態を見るために立った状態での姿勢をチェックしました。
Nさんは左肩よりも右肩が下がった姿勢になり、足の爪先も右側の方が左側よりも外側に向いた状態でした。
また、背中が丸くなり頭は前に倒れた猫背の姿勢も見られ、膝のO脚になりやすいような姿勢をされていました。
そして、股関節の検査では左よりも右の股関節の可動範囲も少なくなっていました。
今回のNさんの状態は
体全体がO脚に順応した歪みのある姿勢になっていた
↓
インソールで足のみを矯正してO脚改善をしようとした
↓
しかし、O脚に順応してしまった体にとっては無理のある姿勢になってしまい
↓
結果的にその負担が右の股関節に集中し、痛くなった
このような状態になっていたのです。
インソール使用の落とし穴
もちろん全てのインソールでこのような状態になることはありませんが、体が歪んだ状態で足元だけを変えてしまうと痛みが誘発される事があります。
それが時間をかけて歪んだものであればあるほど、足元だけで全身が良くなる事は難しいです。
過去にインソールを買ったけど体の痛みが出た方は、そういった理由が考えられます。
股関節の痛みの治療
Nさんにはまずインソールの使用を辞めて頂くようにお伝えしました。
治療としては足を含めた全身の歪みのある部分を整体で整え、痛みのある右の股関節周囲に微弱電流を用いたNEUBOXⅡという機械で治療を行いました。
結果的に5回目の治療を行なった頃には股関節の痛みを感じなくなるまでに回復されました。
その後もケアとして月に1回の通院を継続されています。
今回はオーダーメイドのインソールが原因で右の股関節の痛みを発症した方の体験談をご紹介しました。
インソールが全て悪いわけではないですが、使用をする際は信頼できる治療の専門家などにご相談されることをお勧めします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
（監修：柔道整復師 鍼灸師 森川伸弥）
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